混合コンテンツ(Mixed Content)によってSEO対策に失敗してしまうというケースもあるため、見つけ方や対処法については深く理解しておく必要があります。
そもそも混合コンテンツとは、Webサイト内にSSL化されたページとさせていないページが混在することです。
本記事では、そんな混合コンテンツがSEO対策のなかでどのような影響をもたらすのか?また、見つけ方やその対処法について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
【最新】混合コンテンツのSEO事情

Googleが公式に言及している混合コンテンツに関連する最新情報は、下記のとおりです。
一部、引用します。
Upcoming changes may break the page for users & Googlebot.
<Google翻訳にて日本語に変換>
混合コンテンツが影響し、今後はユーザーとGooglebotのために作成されたページが破損する可能性があります。
Twitter(Google Search Central)
Googlebotとは、クローラーのことを指します。
つまり、作成されたWebサイトにSSL化済みのページと非SSLページが混在している場合、クローラーが巡回しにくくなりSEO対策による正しい評価を得られない可能性があるということです。
ちなみに過去には、混合コンテンツがSEO的に何も影響しない時代もありました。
遡ること2012年5月、Google検索セントラルから「httpサイトの混合コンテンツはSEO上、何か問題がありますか?」という問いに対して、下記のように返答がなされました。
Nein, zumindest nicht wegen Google. Google differenziert nicht zwischen einer gesicherten Version oder SSL-Version einer Seite und unsicherem Content. Das ist derzeit kein Ranking-Faktor.
<Google翻訳にて日本語に変換>
いいえ、少なくともGoogleの検索において問題はありません。Googleでは、SSLで施策された安全なコンテンツとそうでないコンテンツを区別していません。また、検索アルゴリズムのランキング要因にも含まれていません。Google検索セントラル(httpサイトの混合コンテンツは問題になりますか?)
なんと、当時は英語ではなくドイツ語で公式発表がなされていました。
混合コンテンツがSEO上、特に影響を与えない時代もありましたが、最新のSEO対策においては検索評価の項目に組み込まれているため、注意しなければなりません。
混合コンテンツとは?SEOに及ぼす悪影響について解説!

混合コンテンツがSEO対策のなかで重要視されている理由は、SSL化によるセキュリティ向上が必要なため。非SSL化のページがWebサイト内に混在することで、ネットワークセキュリティ上の問題が発生することが懸念されています。
まずは、混合コンテンツの特徴からみていきましょう。
混合コンテンツとは?
混合コンテンツは別名、「Mixed Content(ミックスドコンテンツ)」とも呼ばれていますが、両方とも同じ内容を意味します。
そもそも混合コンテンツとは、Webサイト内にSSL化されたページとSSL化されていないページが混在すること。Webサイトのセキュリティ対策がなされていないと判断され、正しいSEO評価を受けないこともあることから注意しなければなりません。
これだけだと分かりにくいと思いますので、下図を参考にしてください。

オムニボックス内の鍵マークがない場合は、SSL化されていないということです。
そもそもSSL化について知らない方もいると思いますので、下記に方式の違いについてまとめました。
- https:SSL化(暗号化)された通信方式
- http:SSL化(暗号化)されていない通信方式
httpsの「s」は、secure(安全な)の頭文字です。
現代のSEO対策の評価のなかには、セキュリティ上の項目が含まれているとされており、httpsによるSSL化もその1つといえます。
混合コンテンツの種類
混合コンテンツには、下記の2つの種類が存在します。
- アクティブ:スタイルシートやスクリプトなど
- パッシブ:画像や音声、動画コンテンツなど
それでは、詳しくみていきましょう。
アクティブな混合コンテンツ
アクティブな混合コンテンツはスクリプトやスタイルシート、iframe、Flashリソース、そしてブラウザが実行できるその他のコードが含まれる仕組みです。
このコードにはページ全体に影響を及ぼすものが含まれ、悪意のある人がページに対して操作できます。
攻撃者は、例えば異なるコンテンツを表示したりユーザーのパスワードやログイン認証情報を盗んだりすることが可能。また、ユーザーのセッションCookieを盗んだり、ユーザーを異なるサイトにリダイレクトしたりすることもできます。
多くのWebサイトがこの脅威からユーザーを守るために、この類のコンテンツをブロックしています。
パッシブな混合コンテンツ
パッシブな混合コンテンツには画像や音声動画、などが含まれますが、それらはページの残りの部分と対話できません。
攻撃者はWebサイトの画像に対するhttpリクエストを傍受し、画像を入れ替えたり置き換えたりすることができます。
これによって、保存ボタンや削除ボタンなどの画像が間違って表示され、ユーザーが意図せずコンテンツを削除してしまうことがあります。
また攻撃者は、Webサイトのコンテンツを改ざんしなくてもユーザーがアクセスしたページや表示した内容を知ることができ、プライバシーに重大な問題が生じる可能性があるため注意しなければなりません。
混合コンテンツがSEOに及ぼす悪影響
SEO対策において、混合コンテンツは回避するべきであり、Webサイトに及ぼす影響も大きいといえます。
例えば、安全なhttpsサイトに、安全でないhttpページが含まれていればセキュリティ上の問題が発生してしまう恐れがあります。
仮に攻撃者が、httpページを経由してWebサイト内に侵入し、データを改ざんする危険性があってはならないのです。
そもそも混合コンテンツの特徴として、httpsサイト内のhttpコンテンツであり、httpサイト内のhttpコンテンツは混合コンテンツではないため注意しましょう。
【SEO対策で必須】混合コンテンツを回避する方法とは?発見方法についても解説!

現代のSEO対策において、混合コンテンツを排除しなければならないことについては、よく理解できたことです。
ここでは、混合コンテンツの見つけ方と対処法について解説しています。
混合コンテンツの見つけ方
混合コンテンツの見つけ方としては、各種ブラウザによって異なり、SEOへの影響の与え方にも違いがあるため注意が必要です。
それぞれのブラウザで、混合コンテンツを発見する方法について、その手順をみていきましょう。
Googleでの発見方法
Googleで混合コンテンツを発見する手順は、下記のとおりです。
- Webサイトにアクセスする
- GoogleのChromeデベロッパーツールを開く
- メニューから「検証」を選択する
- 上部メニューの「Console」を選択する
- 混合コンテンツの箇所が表示される
Chromeデベロッパーツールの「検証」は、キーボードの「F12」を押下しても開きます。
Safariでの発見方法
Safariで混合コンテンツを発見する手順は、下記のとおりです。
- Webサイトにアクセスする
- SafariのWebインスペクタを開く
- メニューから「要素の詳細を表示」を選択する
- 「コンソール」を選択する
- 混合コンテンツの箇所が表示される
SafariのWebインスペクタの「要素の詳細を表示」は、キーボードで「option」「command」「I」を同時に押下しても開きます。
Firefoxでの発見方法
Firefoxで混合コンテンツを発見する手順は、下記のとおりです。
- Webサイトにアクセスする
- Firefoxの開発ツールを開く
- メニューから「要素を調査」を選択する
- 「コンソール」を選択する
- 混合コンテンツの箇所が表示される
Firefoxの開発ツールの「要素を調査」は、キーボードの「F12」を押下しても開きます。
混合コンテンツの対処法
続いて、SEOに悪影響を及ぼすとされる混合コンテンツの対処法について、みていきましょう。
WordPressの場合
WordPressの場合は、プラグインを導入するだけで改善できます。
例えば、「SSL Insecure Content Fixer」「Really Simple SSL」で十分、混合コンテンツを回避できます。
WordPress以外の場合
WordPress以外であれば、混合コンテンツの対処法としては少し手間がかかります。
手順としては画像・音声・動画・JavaScript・CSSを読み込むURLのソースコードを、「http」から「https」に直接手入力しなければなりません。
例えば、下記のとおりです。
・修正前の混合コンテンツ
http://〇〇.online/〇〇.jpg”
・混合コンテンツを修正した後
https://〇〇.online/〇〇.jpg”
テクニカル的な要素を含むため、初心者の方は技術者にサポートしてもらうとよいでしょう。
まとめ|混合コンテンツを回避してSEO評価を獲得しよう!

今回は、混合コンテンツ(Mixed Content)の特徴やSEO対策における重要性、発見時の対処法について解説してきました。
Webサイトの運営にあたり、混合コンテンツの回避は今後のSEO対策において重要な課題であり、セキュリティ面や検索エンジンから受ける評価にも悪影響を及ぼす恐れがあるためすぐに改善しなければなりません。
この機会にぜひ、Webサイトの混合コンテンツについて自己分析し、SEO対策に努めましょう。
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